結局、何がどう違うの?業務用家具と家庭用家具の違いをまとめてみました。

業務用家具選び方ガイド

これから飲食店などのお店を始めるにあたって、「やっぱりオシャレなお店にしたい!」というのは誰しもが考える事かと思います。

店舗イメージは外装やインテリアなど様々な空間要素で決定されますが、その中でも椅子やソファ、テーブル類は一番のキーになるといっても過言ではありません。

でも、街の量販店やECサイトで家庭用に販売されている家具類と違って、業務用家具はあまり違いが無いように見えるのに比較的高価なものが多い・・・。と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな「家庭用家具」と「業務用家具」の違いについてご説明いたします。

家庭用家具と業務用家具の違い

大きく分けると、家庭用家具と業務用家具の違いは2つあります。それは

1.製造、販売方式

2.用途に応じた耐久性

です。

製造・販売方式の違い

家庭用家具は品揃えよりも量が重要

一部のアンティークや特注の高価なブランド家具を除き、いわゆる量販店などにみられる家庭用家具は画一生産、在庫販売の方式を取ります。

脚や座面、背板などの部品となる材料を大量に用意して組み立て、在庫を持ちながら販売していく方式です。一度に大量につくっておいて、倉庫に在庫を確保した上で販売するので、家具一つあたりの製造単価を安く抑える事ができ、比較的手ごろな価格での販売が可能になります。

そのため、商品はどうしても画一的なものが多くなってしまい、品数も張地も限られ、多くて数十種類に限定されてしまいます。

業務用家具は量よりも品ぞろえが重要

一方、業務用家具は受注生産、契約販売の方式をとるものが多く、在庫として保有している商品はそれほど多くないのが特徴です。

新たな店舗を出店するのに必要な脚数のテーブルや脚を予め決め、その台数分に合わせて、メーカーが持つモデルの中から材質や塗装色、張地のカラーを組み合わせることができるため、作りたい店舗のイメージに合わせた自由度の高さが特徴です。

業務用家具はこの「契約後に製造・販売する方式」を意味する「コントラクト家具」とも呼ばれることもあります。

ほとんどのメーカーが数百種類の家具、数百種類の張地から仕様を一つずつ決めていくことができるようになっており、他店にない一つだけの仕様の椅子を製作することができます。

用途に応じた耐久性の違い

注意事項などをよく読むと、家庭用の椅子であれば「業務用の用途には適しません」といった記述や、業務用の椅子であれば「家庭用を想定して作られていないため、ご家庭でのご利用はお控えください」といった注意書きが書かれていることが数多くあります。

同じ椅子やソファなのに、家庭用と業務用の用途は何が違うのでしょうか?

家庭用家具の用途と特性

家庭用の家具は、リビングルームやダイニングルーム、書斎など一日のうちのごく一部の時間を過ごすために使われることが比較的多くなります。

食事の時間はダイニングチェア、リラックスするときはカウチソファ、など使う目的と時間が限定され、それ以外の時間はあまり使われていない、ということも多いのではないでしょうか。

そのような家具に求められるのは、「座り心地の柔らかさ」や「床に傷をつけにくい保護性」などです。

家庭用家具の用途
ゆっくりくつろげるリビングソファ

部材も、椅子なら柔らかいソフトウレタン、ソファならコイルスプリングなど、クッション性の柔らかい部材が利用されることが多くなります。

これらのソフトウレタンやコイルスプリングには、座り心地がよく長時間座っても疲れにくいといったメリットがある反面、耐久性が比較的低く、ヘタりやすいといったデメリットがあります。

家庭用家具は柔らかいがヘタリやすい「ソフトウレタン」の比率が高い

使われる材木もラワン材など柔らかい素材が使われたり、表面塗装にも滑らかな印象を出すラッカー塗装なども用いられています。

家庭用家具には使うときにはゆっくりと寛げて、掃除などの際にも柔らかいフローリング等を傷つけずに済む、という特性が求められることになります。

業務用家具の用途と特性

一方、業務用家具の用途は一人当たりの使用時間はさほど長くありませんが、多くの人に一日中使われることが前提となります。また、ほとんどのケースでは靴を履いたまま利用されることも想定されるなど、傷が付きにくく丈夫な素材・構造が求められます。

業務用家具の用途
何人もの人が過ごすレストランの椅子

クッションには高密度でへたりにくい「チップウレタン」が多く使用されたり、ソファでも板張りのものやSバネ構造のものなど、耐久性を重視した構造のものが用いられたりしています。

業務用家具はヘタリにくく、やや固い「チップウレタン」の比率が高い

材木もビーチ(ブナ)材など比較的頑丈なものが用いられ、表面層を保護し、水シミなどを防ぐウレタン塗装でコーティングされているものがほとんどです。

業務用家具メーカー側でも、ほとんどの場合、家庭用に求められるJIS規格の審査基準を大きく上回る耐久性検査を行った上で製品として販売しています。

お店で長く使うならやっぱり業務用家具がおすすめ!

まとめると

家庭用家具・・・大量生産で単価が比較的安く、画一的で快適性を重視

業務用家具・・・契約生産で単価は比較的高いが、独自性があり耐久性を重視

ということになります。※一部デザイナーズ家具等は除く

いざお店を始める際の初期投資はどうしても高額になってしまいますので、「大量に用意しないといけないから少しでも安い方がいい」「デザインにこだわる訳でもないしコストを下げたい」と思われるのも仕方がないことだと思います。

ですが、折角オープンしたお店で頻繁に椅子の買い替えや修理が発生してしまうと、コストだけでなく対応の人件費も決して無視できるものではありません。かといって、傷やヘタりがある椅子では集客にも影響してしまいます。

是非、長く使っていける業務用椅子をご検討されてはいかがでしょうか。

当店で取り扱いさせて頂いている業務用家具は、長年、業務用家具専門メーカーとしての信頼を築き上げてこられたメーカー様の商品をピックアップさせて頂いております。

取り扱い点数も数千点を軽く超えており、きっとお求めの家具が見つかると自負しておりますので、ごゆっくりお探しください。

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